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宮川浩也先生 特別講演「古典研究の意義とその臨床的応用」

  • 7 時間前
  • 読了時間: 5分
宮川浩也先生 特別講演

北辰会会員各位




平素より北辰会の活動にご理解・ご協力を賜り、


誠にありがとうございます。



先日開催されました関西部会定例会にて、


日本内経医学会元会長・宮川浩也先生をお迎えし、


ご講演いただきました特別講演



「古典研究の意義とその臨床的応用」



本日より、アーカイブ配信を開始いたしましたのでお知らせいたします。






■ 配信情報



・配信期間:2026年7月6日(月)〜7月27日(月)


・料金: 北辰会会員:3,000円


・視聴URL:





当日ご参加いただけなかった会員様はもちろん、


もう一度じっくり学び直したいという会員様にも、


ぜひご視聴いただきたい内容となっております。




■ 藤本新風代表よりコメント



「言語化できないのは、わかっていないだけ。」


6月21日、宮川浩也先生(日本内経医学会元会長・広島大学客員准教授)


による特別講演「古典研究の意義とその臨床的意義」を座長として


拝聴し、その言葉の一つひとつに自然と何度も頷かされました。



古典研究40年を歩んでこられた先生の言葉には、訓詁という確かな


土台があるからこその重みがありました。



当日会場参加した会員からも、


「目から鱗が落ちました」


「北辰会は言語化に成功した、という言葉が印象的でした」


など、多くの反響が届いております。



訓詁を重ねた先生と、臨床古典学を掲げる私たち北辰会。


歩んできた道は違っても、見えてくる景色は驚くほど近い


——そのことを実感した一日でございました。



あの場の空気を、ぜひアーカイブでご一緒に味わって


いただければ幸いです。






■ 当日いただいたご質問への宮川先生からのご回答(全文)



講演後、参加者の皆様から寄せられたご感想・ご質問に対し、


宮川先生ご自身より下記の通り丁寧なご回答をお寄せいただきました。



―――――――――――――――――



2026.06.21の講演の感想の集計が届きました。


その中に質問がありましたので、回答をまとめました。


(宮川浩也)



1「おそれ」


 感想の中に、「おそれ」には「おそれ・おびえる」


 「おそれ・つつしむ」のちがいがあるとのご指摘がありました。


 まさにその通りです。今後は、ちがいを意識して使うことにします。


 『全訳漢辞海』(第4版)の音訓索引をみると、「おそれる」という


 意味を持つ漢字は、56字ありました。「よろこぶ」が54字、


 「いかる」が13字、「かなしむ」が5字でした。


 漢字が多いということは、その事柄に興味があったということです。


 「おそれる」は断トツです。


 その違いについて、いつか深堀してみたいと思います。


 心偏の漢字は、肉づきの漢字の倍ですから、当時は、心の観察が


 精細であったことがわかります。五志七情を五蔵に帰納して、


 それでおしまい。というわけにいかないなあ、と思います。


 ちなみに、水偏の漢字は圧倒的に多く、女偏の漢字も圧倒的に


 多いことも、漢字を作った人々がどのあたりに興味を持って


 いたかをものがたっています。



2「探穴」


 この言葉の出典は、戸ヶ崎正男『思うツボ』


 (ヒューマンワールド、2012年)です。何気なく使ってしまいましたが、


 教科書には無いことばのようです。


 「切経」は有るようです。一般に言う「ツボ反応を探る」ことで、


 圧痛、硬結、陥下、冷え、火照り、邪気などの反応を拾うことです。


 切経と探穴は、鍼灸診療独自のものですので、まさにスパイ活動です。



3「古典を勉強しても鍼が上手くなるわけではない」


 冒頭で引用しました福田浩訳『原本現代訳 豆腐百珍』で


 いうように、古典は、現在の私たちにわかりやすいように


 書かれてはいませんので、そのまま読んでも「鍼が上手くなる」とは


 思えません。


 ただし、その当時、先生に就いて、見習い、修行した人なら、


 その簡潔な記載でも、理解を深めることができ、「鍼は上手くなる」


 でしょう。現在の私たちは、時間的な隔たりがあり、当時の先生に


 弟子入りもしていませんから、古典をすぐに役立たせることは


 困難なのです。


 しかし、「古典を、じっくり読み解き、臨床しながら考える」と


 いうのが性に合っている人は、時間がかかりますが


 「鍼は上手くなる」でしょう。藤本蓮風先生の『胃の気の脈診』は、


 ひらめきからはじまり、40年かかって結実したものだそうです。


 古典は、そんなスパンで取り組んでください。



 福田浩訳『原本現代訳 豆腐百珍』


 江戸時代の料理本は、現代人にとっては読みなれぬ書体で


 書かれていてわかりにくい、たとえ読めたとしても料理に


 ついての記述が簡略で材料や調味料の分量、火加減の程度など


 肝心なことがはっきりしない場合が多い。時に秘伝、口伝などと


 いった表現もある。実際に、古い料理の再現を試みようと


 するとき、一番厄介なことがらである。



4「論語などの哲学書も読まないといけない」


 中国医学の教養として、最低限『論語』は一通りみておきたい


 ところ。中国医学に関連するのであれば、『易経』『老子』


 『孫子』などもみておきたいところ。


 原典として、『素問』『霊枢』などもみておきたいところ。


 とすると、とても時間が足りない。「私の時間」を減らして


 取り組むしかない。「私の時間」を減らすことは、シーソー的には


 「慈しみ」が増大することですので、まるっきり悪いことではない。


 「私の時間」を減らしたくないのが、一般的な心情です。


 


 ラーニングピラミッドによれば、「他の人に教える」ことが


 学習効果が最も高い。受講している生徒より、講義している先生の


 ほうが何倍も学習効果があるのです。いますぐ先生になれないと


 しても、なったときのためにノートを用意しておくとよいです。


 「論語のことを30分話してください」と言われたときのための


 ノートです。



―――――――――――――――――



講演本編はもちろん、こうした質疑応答から広がる


宮川先生の学識の深さも、ぜひアーカイブでお楽しみください。





会員の皆様には、ぜひこの貴重な機会をお見逃しなく


ご視聴いただけますと幸いです。



今後とも北辰会をよろしくお願い申し上げます。




(一社)北辰会

 
 
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